すべての記事に戻る

妊婦健診の全体像:40週のあいだに何を受け、それぞれ何を調べているのか

妊婦健診は「病院に言われたから受けるブラックボックス」ではありません。それぞれの検査が何を調べているのかが分かると、妊娠期間がずいぶん落ち着いたものになります。

妊娠初期(6〜13週)

  • 6〜8週・最初の超音波:子宮内での妊娠であること、心拍、そして妊娠週数の確認——週数はこのときの計測が基準になり、最終月経より確かです
  • 8〜12週・初回の登録と検査:血算、血液型(Rhを含む)、肝機能・腎機能、感染症のスクリーニング、甲状腺機能
  • 11〜13⁶週・NT超音波:後頸部の透明帯の厚さを測り、染色体異常のリスクを早期に見る重要な指標です。時期が厳密に決まっており、逃すとやり直せません

妊娠中期(14〜27週)

  • 15〜20週・母体血清マーカー検査/NIPT:染色体のリスクを調べる検査で、NIPTのほうが精度は高くなります
  • 20〜24週・胎児形態超音波:胎児の各臓器の構造を系統的に調べる、妊娠中でもっとも大切な超音波検査です
  • 24〜28週・糖負荷試験(OGTT):空腹時と、糖の入った飲みものを飲んで1時間後・2時間後の血糖を測り、妊娠糖尿病を調べます——見つかっても怖がる必要はありません。多くは食事と運動の管理で十分にコントロールできます

妊娠後期(28週〜出産)

  • 28週から:健診の間隔が4週ごとから2週ごとになり、36週以降は毎週になります
  • 28〜32週:発育の超音波で、成長のペースと胎位を確認します
  • 35〜37週・B群溶血性連鎖球菌(GBS)検査:陽性でも分娩時に抗菌薬を使えばよく、経腟分娩をさまたげません
  • 36週から:毎週のノンストレステスト(NST)。37週で正期産に入ります

三つの実用的な注意

  1. 胎動を数えるのは28週から:毎日決まった時間帯に、2時間のうちに10回感じられれば正常です。胎動が明らかに減ることは、いますぐ受診すべきもっとも大事なサインです
  2. NT検査、胎児形態超音波、糖負荷試験は「時期を逃すとやり直せない」三つの窓です。早めに予約しましょう
  3. 結果が「境界値」でも、まずあわてないでください。ほとんどのスクリーニングは「確定診断」ではなく「リスクの層別化」です

健診の内容は地域や施設によって多少ちがいます。かかりつけの産科の予定に従ってください。本記事は全体像を理解するためのもので、医師の指示に代わるものではありません。

読んでくださってありがとう

質問があれば、お気軽に